あれはナニカにとりつかれている

私が大学生の時、友人から俺の部屋へ来てほしい・・今晩泊まってくれないか？と相談がありました。
どうやら彼女の部屋では異変が起こっているようで、壁や窓が夜中になるとドンドンと誰かがたたくような音がするとのことなのです。
心底おびえていたようなので、少しでも力になれればとその晩、彼女の家に泊まることにしたのでした。

夕方、家へ行き、家で食べた後、お酒とおやつを食べながら話をして、テレビを見たり、ゲームをしたり楽しく過ごしていました。
24：00が過ぎた頃、そろそろ眠くなってきたねーと。これから、異変が起きるという時間帯に差し掛かる前・・・記憶がなくなりました。どうやら私と友人は寝てしまったようです。

目が覚めた夜中の3時

ふと目が覚めたのは夜中の3：00。
起きて一番最初に見たのがテレビで、電源が入ったままで画面は砂嵐の状態のままだったのですが、目が覚めて5秒くらい経つと突然バチンと大きな音とともに真っ暗になりました。
つけなおそうと何度もスイッチを押してもつきません。

そうしているうちに水が流れている音が聞こえてきます。
すでに友人も目を覚ましていて、二人でお風呂まで見に行くとお風呂、洗面所の全部の蛇口から水が出ていました。

部屋の明かり等もすべて消えいて、二人とも寝る前に怖いからと消した覚えがありません。
エアコンがエラーになり、パソコンが勝手に起動したり・・・・その時です。

窓を「ドンドンドン」とものすごい勢いで叩かれましたが、ここはアパートの3階。
人ではないと思いましたが、勇気を振り絞り窓を開けて外を確認しても、外にはなにも無い。
壁も「ドンドンドン」と叩かれますが、隣には部屋がありません。

怖いので朝まで起きてようと話をしたのですが・・・なぜか二人ともすぐに寝てしまいました。
なぜあの状況ですぐ寝ることができたのか、今でもよくわかりません。

なぜ引っ越さないか？

こうして体験するまでは、ちょっとした音とかで気のせいだろうと思っていたのですが、これは予想以上の事態。
しばらくしたら突然静かになった。これが毎日のように続くのかと思うと私には耐えられません。
彼女に引っ越しを勧めたのですが、家が貧乏で仕送りも貰えず、バイトしてギリギリの生活で、この部屋は格安なのです。

帰る際にふと友人の部屋を外から見ると・・・気のせいかもしれませんが、窓や壁に人の影のようなシミのような物ががびっしりついているように見えたのです。きっとなにかあの部屋にはなにかがあると確信してしまった程に。

怖くなった私は走って自宅へと帰りましたが、訳アリの友人には何も伝えられませんでした。

※画像はイメージです。