これは今からかなり昔、私が大学1年生のころに起こった話です。
私は関西の国立大学に入りました。いままで勉強1本で頑張ってきていたので、入学してからはテニスサークルに入ってはっちゃけ、大学内でも5本の指に入るチャラサーとして大学デビューしたのです。
電話がかかってきた
そんな大学生活を始めて4ヶ月の夏休み手前、テストも終わり、友人A君の家で集まっていて飲み会をしていました。
飲み会が始まって1時間くらいが経ったときです。
「プルルプルル・・・プルルプルル・・・プルルプルル・・・」
突然、私の携帯電話がなり、通話してきたのは友人のB君でした。
B君とは高校時代からの知り合いで、同じ大学のテニスサークルに入ったのですが、バイトが忙しいと音信不通気味でした。
「ひさしぶり!どうしたん?A君ちで飲み会やっているけど来る?」
と話かけたのですが、聞こえてくるのは「ザーザーザーザー」というような雑音。
それとかすかに、ぶつぶつといった小声が聞こえます。
「もしもし!もしもし!」
何度か話しかけてみたのですが、なにも応答がありません。
雑音だけの電話
向こうの電波状態が悪いのだろうと思って、その後何度も「もしもし!もしもし!」と話しかけたのですが、一向に返答がなくて、「なんなの?何も返事がないけど?」と少し苛立ちながらつぶやくと・・・。
「XXX・・・」というような聞き取れない言葉のあとに、「ザーザーザーザー」と雑音がして電話が切れました。
B君から変な電話があったと友人達につたえると、一人の友人が、
「そういえば昨日、俺にも電話がきて、出てみると無言だった。なんでやろ?って不思議に思ってたけど、その後、バイトだったから無視しとった」と言ったのです。
その時、やや酔っぱらっていた事もあって変な奴と思いながら、この話はそれまででした。
それから
それから・・・たしか数日後、B君が亡くなった事を知りました。
話によるとB君は大学に入ってすぐ何かに悩んでいたらしく、住んでいたマンションの屋上から飛び降りたそうで、ポケットに入っていた携帯は電源が入ったままだったそうです。
なにを伝えたかったのでしょう?
※画像はイメージです。
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