親友はとても恐がりなのに霊感が強く、様々な場所で見ては行けない物を見て、幼い頃から辛い思いをしてきたようです。
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怖い話は聞かせてくれない
私は怖い話しが好きで何度も話してくれるようお願いしたのですが、彼女は貝のように硬く口を閉ざし決して語ってくれる事はありませんでした。
それは意地悪からでは無く、恐がりの彼女の精一杯の防御の気持ちがそうさせていたと思います。話すという事はそういう事を見たと認める事になるので、恐がりの彼女には見た事を認めない事が、彼女の自分の身を守る術だったのでしょう。
たった一度だけ
そんな彼女がたった一度だけ自分の身に起こった話しをしてくれた事が有ります。
当時、彼女は彼氏と自分の家で同棲をしていたのですが、仕事から帰って来た彼がどこかいつもと様子が違う。
勘の良い彼女は、何かあったのだろうと気づいていたのですが、きっと仕事で疲れているのだろうと敢え、彼には何が有ったかは尋ねませんでした。
夕飯を食べた後、かたずけを済ませて眠りについたのですが、夜中に息苦しさで目が覚めると彼女の胸の上に黒い固まりが乗っていました。それを見た瞬間、猫だと感じたそうですが、暫くすると消えて又眠りに落ちたそうです。
無かった事にできなかった事
翌朝目が覚め、彼氏と朝食を一緒に取っていた時、彼がポツリと「じつは昨日の仕事帰りに飛び出してきた黒猫を引いてしまって、気が動転してそのまま置き去りにして帰ってしまったんだ」と打ち明けました。
恐がりの彼女も、その事実だけは無かった事には出来なかったのでは無いかと私は思います。
※画像はイメージです。
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