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見え方が変わるかもしれない「相対性理論」の入口へご案内

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「光の速度があらゆるものの中で最も速い」「光の速度を超える事は出来ない」
SFではこの原理原則を「破る事も含めて(?!)」今日広く知られるようになった「物理学のスーパースター」とも言えるのが「相対性理論」ではないでしょうか。

「物理学」と聞いてアレルギー反応を示す人も少なくないであろう中、この理論が予言した不思議な現象。
例えば「光の速度で動けば時間が止まる」といった「物語」を知っているという人が多いというのは、驚異的な事実だと言えるのではないでしょうか。

今回はそんな「世界の見え方が変わってしまう」かもしれない「ものの考え方」を理系落第人間が「下手の横好き」なりにがんばって理解しようとしたアプローチでご紹介してみたいと思います。
誤解曲解早とちりも少なからぬ所でしょうが、楽しんで頂ければ幸いです!

目次

「相対性理論」とは何なのか?物理の見え方を変えた「物語」

「光の速度で動く物体の中に居る人は、その周囲と比べて時間の早さが遅くなる」
日本において著名な昔話から「ウラシマ効果」として知られるこのテーマは、某青い狸もとい猫型ロボットにおいても紹介された、物理理論の中でも最も知名度の高い理論の一つだと言えるでしょう。

それは我々が触れる事の出来る世界の法則とは大きく異なる不可思議な世界を描き出しながら、現代科学で「実際にそうなのか」を検証する事は難しく、それを実証する為に科学を発展させようとしている節すらあるとも言える、不思議な魅力に満ちた「相対性理論」の代名詞的存在です。

この例からも見えて来る事として、物理学とは「ある事柄、現象を広く共有出来る形にして提案するもの」であり、時にそれは「世界の見え方を変える知識」と言えるのです。
何故このようなアプローチが現れるかと言えば、人間というものの根本が主観に根差した存在であるという事…「ワタシの見ている世界」と「アナタの見ている世界」が「真に同一」であるのかも学術上「客観的に証明する事」は困難を極めるという事に端を発します。
あくまで「学術上」の話であって、社会的にこういった物言いで誰かを煙に巻いたりして良いという事ではありませんよ!

そこで物理学や数学はその「客観的足場」を形作る為に、自然の中に現れる規則的な現象や再現性のある状態を「法則」や「原理」といったものとして読み解き、数式という共通性の高い記述で「見える」ように知識を積み重ねて発展してきました。

欧米においては活版印刷や郵便制度による距離を隔てた情報のやり取りが活発化する15、6世紀以降、現代では「古典」とされる各種の学術が広く討議・研究されるようになり、18世紀頃にかけて洗練されていく事になりました。
そして20世紀初頭「古典」から「近現代」への足掛かりとなったのが、今日では「半古典」と言われる「相対性理論」です。

言うなれば「物理学」という分野そものに「アップグレード」となる潮流が起きたのが「(特殊)相対性理論」の出現であったと言えるものです。しかし、今日一般でも「物理学」の基礎的な部分、即ち「ニュートン力学」における「運動エネルギー」や「熱力学」等は、理論的にも現象的にも「現実」を「分かりやすく」表している部分があり、一般的な知識水準として「実用に耐える」ものとされています。

「時間」と「空間」

その中で「問題となった」のが「時間」と「空間」に関する扱いでした。
「ニュートン力学」例えば小学校の算数における「距離・時間・速さ」を扱う計算であったり、中学・高校の理科や物理において「運動エネルギー」を扱う場合の公式等を紐解くと、これらには「時間」や「空間」は「必要に応じて適正なものが相当される」という具合で必要な項目で無ければ実質「無視」されるものになっています。

ニュートンによる定義では、これらは「絶対時間」「絶対空間」という形で示されており、計算上では「その影響は除外される」というような扱いを受ける事となります。

実際問題、それで事足りるような状況。人間が実生活一般で触れる事が出来る範囲であれば、この視点は有効であり、今日一般でも「ニュートン力学」が一定程度有効な知識として用いられている事実に裏打ちされています。
これが「問題となった」のは、19世紀後半「マクスウェル方程式」の成立によって一挙にその裾野が拡大した「電磁気学」の存在に拠るものです。

「電磁気学」は「電気」と「磁気」が「電磁誘導」のような現象から、相互に影響し合う「力」であるとして体系化されたもので、この分野無くして現代の電力インフラを前提とした社会は有り得なかったと言えるでしょう。
この「電磁気学」において「電磁波(電波)」という存在が「姿を表す」事になります。

「電磁波」とは、大雑把な説明として「電気的・もしくは磁気的に顕著な変動が起きた結果、何らかの変異が空間に現れたものを時間量的変異(波)として捉えたもの」というように表されます。
「波」というものが「発生する瞬間」には「何も無い」もので「時間が経つ」事で「何かを伝わって形を表す」ものであるという事を意味する、という具合です。

そして同時期、光学の分野では「回折」…波が伝わる際に、間に入った障害物の裏側などにも「回り込んで」伝わっていくという現象が光にも起こるという事が知られ、光にも「波としての性質がある」という説が成立しました。
ただしこの段階では「絶対時間」「絶対空間」を前提としている観点から「(光の)波が伝わる為の物質=媒質(音に対する空気や海のようなもの)」を仮定せねばならず「エーテル」という架空物質の存在を引き合いに出さなければならない状況でもありました。

この観点において実験と検証が繰り返された結果「光の速度は常に一定(=光速度不変の原理)」であるという事が証明され、ニュートン力学が前提としてきた「絶対時間や絶対空間ではないはずの実験環境」で「光速度は変化しない」という事実を受け容れなければならないという矛盾…とまでは言えない(人間が認識出来る範囲でニュートン力学は”有効”ですので)にしてもアンバランスな状況を解決する観点が必要とされました。

アインシュタインによる「特殊相対性理論」

これを「ニュートン力学を発展させる形」で解決してみせたのが「A・アインシュタイン」による「特殊相対性理論」でした。
言ってみればこれは「時間や空間が絶対的ではない、相対的なものであるとして、ニュートン力学やマクスウェル方程式が成立するにはどのような働きがあるか」といった事を体系づける観点だと言えます。

「特殊相対性理論」では、説明する領域を「慣性系」。「慣性」とは「運動している状態のものが同じ状態で動き続けようとする力」もしくは「その状態」を意味するもので、この「もの」「時間」「空間」を一括りに扱う概念を「慣性系」と慣わします。等速で動き続ける乗り物内部のような状況がイメージとして近しいと言えます。
限定して理論立てたもので、アインシュタインは更に10年の時を経て、重力と座標系の概念を加える事でより広範に対応した「一般相対性理論」にまで発展させました。

これらの「相対性理論」が結論付けた事とは、その理論応用によって様々に興味深いパラドクスや現象などを提示もしていますが、「物理法則とは宇宙のどこでも、動いていようが止まっていようが、同じでなければならない」とする事で、巨視的には天体現象から微視的には原子や素粒子の世界にまで「それぞれに見合った形で同じ物理法則が働く」という観点を切り拓いたと言えるのです。

実は意外と身近にも?!小さなトコから大きなモノまで

「相対性理論」という字面からして、難解である以上に如何にもSFチックで実生活には馴染まない、何処か遠くの事であるというように感じられてしまうという見方をされている方も少なくないかもしれません。

少なくとも日常会話でこの名称が飛び交うという生活をされている人は決して多くはないと言えるでしょう。
しかし、前項でも少し触れましたが「相対性理論」が生まれる直接的な切っ掛けと言えるのが「電磁気学」であり「ニュートン力学」との乖離を埋めるようにして作り上げられた理論である事から、実は現代の「電気・磁気・光学」に関わるインフラや発明品は「相対性理論」無くして有り得なかった…かもしれないと言えるものなのです。

一般的に広く知られるのは「原子力」…「A・アインシュタインが原子力の平和利用を願いながら、核兵器の脅威を目の当たりにしてしまった事を痛切に後悔し、これが予見出来たなら端緒となった研究を破棄しただろうとまで言わしめた」との逸話から「アインシュタインが原爆の開発者である」とする「ある種の誤解(原子もエネルギーを持ち得るとする根本的な命題を提示したのであって、直接の開発者とはなっていません)」からも有名と言えます。

「原子力」程に大規模なもの以外に「光電効果」というものもあります。これは「光が金属原子に対して物理的に作用し、電子を放出させる」という性質を示したもので、光センサーや太陽光電池といった光を感知して動く仕組みに幅広く利用されています。
これも特殊相対性理論の結実とされる公式「E=mc^2」に表される「質量とエネルギーは等価である…宇宙のあらゆるものはエネルギーを持つ」という事実に言及してみせた「相対性理論」という視点が存在した事で実用化出来たものだという事が出来ます。

また「相対性理論」によって発展的に形成されていった「量子論」が、物体の原子構造やその挙動…特に最も身近な「素粒子」の一つである「電子」の挙動について言及する事が可能となり、その結果として「トランジスタ」…即ち「半導体」の設計や開発が大きく飛躍したという事が言えるでしょう。

他にも特殊相対性理論における代表的な思考実験である「双子のパラドックス(ウラシマ効果の元になった議論)」が表した「ある慣性系Aから速度の違う慣性系Bの時計を観測した時」に起きる「時計のズレ」が現実問題として立ち上がったのが「GPS」です。
これは人工衛星という「地球より速い慣性系」において実際に「時計が遅くなる」事に加え、地球上から2万キロメートル離れる事で重力の影響が小さくなる事で一般相対論的に「時計が速くなる」という双方向的な狂いを生じてしまい、放置するとわずか1日でおよそ11キロ程ものズレが現れてしまうとされます。
これを「相対論的に」補正する事…即ち数式上で予測出来る補正を加える事で修正し、現用されているのが「GPS」であるという事になるのです。

ミンコフスキー空間

おまけとして身近…と言うには少々語弊がありますが、SF界隈において興味を持ちたくなるような話題として特殊相対性理論が扱う「ミンコフスキー空間」について触れておきます。

特殊相対性理論の解説においては、それぞれある軌道で動く慣性系A・Bという2つの存在を仮定して扱う事になりますが、これらはいずれもそれぞれ「適当な一方向」へ向かって「動き続け」ている=「慣性系」という存在です。
これが「絶対空間」「絶対時間」を用いない状態であり、それぞれに「ある時点(A・B)」と「ある空間点(A・B)」という座標…「世界点」が与えられる事になります。

この観点を元にして見出されるのが「4次元」…3次元空間に「時刻」の軸を加えて表されるというものになります。
また、4次元空間内の「世界点」間に成り立つ「距離」を「世界距離」とし、これが成立する空間を「ミンコフスキー空間」…即ち「4次元時空間」を数式上で表したものとなります。
ちなみに数式上「ミンコフスキー空間」は「n次元」を扱えるものであり、理論的に4次元以上の宇宙というものがどのような形状なのかといった研究が現在でも進められていますが、特殊相対性理論ではn=4として扱うものとされています。

この「4次元ミンコフスキー空間」の代表的モデルである空間方向の次元数を2に落した…図としては「空間方向」が平面となっている図は様々な資料においても紹介されており「世界線(ここでは世界点がミンコフスキー空間内に描く軌跡を意味します)」という言葉の発端として知られるものとなっています。

相対性理論は面白い

以上のように、今日の物理学を物語る上での礎を形作った理論として、その入口周りに触れるだけでも無数の切り口がある「相対性理論」の世界を筆者の理解が及ぶ範囲でごく大雑把に紹介させて頂きました。

ここでの記述に興味を持って頂いて、その一端でも開いて頂ければ正に望外の喜びと存じます。

学生時代、数学が苦手過ぎた結果落第しかかった文系脳が物理や数学にかぶれる理由は「視覚的に見えると面白い」という事だったりします。
昔は高精細イラスト満載のちょっとお高め科学雑誌なんかがそこを担っていましたが、この所は物理エンジン様々です。

※画像はイメージです。

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