新説!三本足のリカちゃんの真相

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リカちゃん人形は、1967年にタカラトミーの前身であるタカラから発売された、日本を代表する着せ替え人形である。
当時は海外製のバービーやタミー人形も存在したが、日本人離れした顔立ちや価格の高さもあり、庶民向きではない。
広く普及したのは国産のリカちゃんだった。

発売後、人形と洋服以外にも、家具、小物など関連商品も増え続け、子供向け玩具の枠を超えて大人のコレクターも抱える人気シリーズとなった。
そんなリカちゃん人形には数多くの都市伝説が存在する。
その中でも有名なのが「3本足のリカちゃん人形」である。

目次

恐怖!3本足のリカちゃん

ある女性がトイレに入ると床にリカちゃん人形が落ちていて、懐かしく思って人形を拾い上げる。
しかし、よく見ると足が3本。
足の間からもう一本、3本目の足が生えていた。

驚いた女性は人形を放り投げると、転がった人形が首だけをこちらへ向けて呟く。
「私……リカちゃん……呪われているの……」
恐怖に駆られた女性は逃げ出す。

だが、その日から耳元で同じ声が聞こえ続ける。
寝ても覚めても聞こえる。
ついには耐えきれなくなり、自ら鼓膜を破ってしまう。
しかし声は消えなかった。

これがもっとも知られている3本足のリカちゃんの怪談である。

この都市伝説には、いくつものバリエーションが存在する。

「3本足のリカちゃん人形を子供がゴミ捨て場から拾って来て、母親が気味悪がって捨てるが人形は戻ってくる」
「体はリカちゃん人形なのに足だけ人間サイズで追いかけてくる」
「おままごとする? それともかくれんぼする?と質問してくる」
「学校のトイレに現れる」
「枕元に現れて足を奪う」
「ゴミ捨て場から拾われた話」

地方や年代によって様々なパターンがあるのだが、「3本目の足」が共通している。
内容は違っても、そこだけは共通している。

そして、なぜ「3本足」がここまで不気味なのかは、人間は、本来あるべき形からズレたものに強い違和感を覚える。
特に人形のような人に近い存在は、左右対称であることが前提になっている。
本来存在しない3本目の足が加わることで、何かがおかしいという本能的な嫌悪感や恐怖を刺激する。
つまり、「3本足のリカちゃん人形」が怖いのは、単なる怪談だからではない、人の形をしているのに人ではないことが、人間の防衛本能を刺激しているのである。

3本足のリカちゃんの存在

まず、「3本足のリカちゃん人形」はいつ頃から語られていたのだろうか?
「3本足のリカちゃん人形」の話は、1993年に出版された「学校の怪談(4)」に収録されている。
この本は当時流行していた「学校の怪談」を集めたものであり、1993年以前には、すでに子供たちの間で知られていた事がうかがえる。
つまりは推測ではあるが、誰かが不良品を入手してしまった事で、「3本足のリカちゃん人形」の存在が子供たちに口コミで広がっていった。

真偽は不明だが、ドール界隈で、「タカラが3本足のリカちゃん人形を不良品を回収していた」という逸話が語られている。
2000年代初頭にヤフオク上で「3本足のリカちゃん」とされる品が高額で取引されていたという話も聞く。

昭和から90年代前半にかけてのリカちゃん人形は国内工場で生産されていたが、現在ほど製造管理や品質検査が厳しい時代ではなかった。
多くの工程が手作業だったこともあり、製造ミスや不良品が発生する余地は今より大きかったと考えられる。

こうした状況から総合すると、「3本足のリカちゃん人形」は実在し、少なくとも一部個体が流通していた可能性は高いと考えられる。

しかし冷静になって考えてみよう。

もし生産工程で3本足になったとしても、衣装を着せる工程がパートのおばさんの手作業だったなら、誰かが気付くだろう。
当時のリカちゃん人形はパッケージ正面が透明になっており、中身が見える仕様だった。
検品担当、箱詰め担当、出荷担当、玩具店、全員の目をすり抜けて店頭に並ぶとは考えにくい。
そのため、「3本足の不良品が普通に販売された」という説はかなり苦しい。

ただし可能性がゼロとは言えない。
昭和の工場は、現在ほど廃棄物の管理が厳格ではなかった。

もし3本足の不良品が存在し、廃棄されていたとする。
当時は今ほど豊かな時代ではなく、子供に玩具を買い与える余裕がない家庭も珍しくなかった。
そのため、従業員が廃棄品を持ち帰り、子供へ与えていたとしても不思議ではない。
あるいは、廃棄された人形を見つけた子供が、まだ遊べる、可哀想だからと拾い持ち帰った可能性もある。

そして、その人形で遊んでいる子供の存在が、周囲の子供たちの目に留まる。
子供は大人以上に「普通ではないもの」に敏感であり、遠慮もない。

「○○ちゃんが変な人形を持っている」
「3本足のリカちゃんで遊んでいる」

そんな話は、学校や近所であっという間に広がり、場合によっては、不気味がられたり、仲間外れの原因になった可能性すらある。

拡散されるリカちゃん

「メリーさんの電話」という都市伝説をご存知だろうか?
捨てられた人形「メリーさん」から、持ち主の少女へ電話がかかってくる話である。
「私メリーさん……今、○○にいるの」
という電話を繰り返すうち、少しずつ少女へ近づいてくる。

そして最後には、
「私メリーさん……今、あなたの後ろにいるの」
と告げられ、振り向くと、そこにはメリーさん人形が立っている。

いくつかの結末があるのだが、だいたいが殺されるパターン。

この都市伝説だが、「リカちゃんでんわ」が元ネタだと言うのだ。
これは子供たちがリカちゃんと話したいあまり、メーカーへ電話をかけてくることが多かったために始まったサービスである。
パッケージに記載された番号へ電話をかけると、「私、りかちゃん、お電話下さってありがとう…」から、他愛のない会話は始まる。

当時は本当に多くの子供が電話をかけていたらしく、リカちゃんと会話している感覚を楽しんでいた。
ちなみに、これは現在も続いているサービスなのが驚きだ。

ところがそれでは終わらなかった。
電話を切ったあとに、リカちゃんから電話がかかってくるという、不気味な噂が広まり始めた。
やがて噂は電話系都市伝説と結び付き、「今あなたの後ろにいるの」という有名なパターンへ変化していく。
その過程で、実在する商品名である「リカちゃん」を避け、ありがちな「メリーさん」という名前へ置き換えられていったと言われている。

リカちゃんでんわの不気味な噂、捨てた人形が追いかけてくる電話怪談、これらが互いに影響し合いながら変化していったと思われる。
人は怪談を混ぜるのが異常に得意で、印象に残る怪談はすぐ合体する、まるで怪異版スーパーロボット大戦だ。
これが相乗効果で、リカちゃんの都市伝説の拡散に拍車をかけた理由の一つと考えられる。

結局のところ

ここで最大の問題が出てくる。
誰も現物を持っていないのである。

これだけネットが発達した時代にも関わらず、「3本足のリカちゃん人形」の画像すら存在しない。
もし本当に存在するなら、SNSで自慢する人間が現れてもおかしくない。
あるいは承認欲求をこじらせた誰かが、自作したフェイク人形を投稿していても不思議ではない。

だが実際には、見たらしい、あったらしい、という話ばかり。
持っていた、写真が残っている、現物を保管しているという証言は、驚くほど見当たらない。
「呪われているから」などと理由もあるだろうが、さすがに短絡的すぎる。

結論として「3本足のリカちゃん人形」は存在しない。
都市伝説としては非常に典型的であり、様々な理由や考察は語られ続けるが、おそらく結論が出ることはない。

Image Generation: Gemini by Google

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