私が小学6年生の頃の話です。
今でも仲間たちの間で話題になる不思議な話をお話します。
楽しい夏の合宿
その頃、剣道を習っていて、夏休みも残り少なくなった頃になると恒例の合宿がはじまるのです。
いつもは近所の道場なのですが、そのときは師範の知り合いの住職さんが、お寺にある道場を借してくれるという事になったでした。
お寺は住んでいる地区からバスで1時間ぐらいの山のそばにあって、いつもと違う環境で仲の良い友達とお泊りが出来るとワクワクしながら向かいます。
到着したお寺は古いけれど手入れが行きとどいてて、不気味な雰囲気だったらどうしようと心配していましたけれど、想像していたのとは違い、楽しい合宿が始まったのでした。
気のせい?
出迎えてくれた住職さんに案内され、小学生10人程度が雑魚寝できる広い部屋へ行って荷物を置いて着替え、早速、道場で練習を始めました。
やがて夕方になり、締めに乱取り稽古をしていた時にふと不思議に思った事が。
乱取りとは相手を決めずに次々に打ち合う稽古で、たくさんの仲間と竹刀を交えます。面をつけているので相手が分かりづらいのですが、ふだん一緒に練習している仲間を見間違えるはずはありません。
・・・・でも、なんだか時々知らない人が混じっているような気がするのです。
やっぱりきのせい?
気にはなっていたのですが、おかしな事を言って皆の楽しい気分をぶち壊してはと思い、たぶん私の思い違いなんだろうな・・・と思いながら、練習の疲れですぐに眠りにつきました。
どれくらい時間がたったかわかりませんが、ふと目を覚ましてトイレに向かう途中、道場の方から練習しているような聞こえてきました。
こんな夜中に誰だろう?と道場のドアを開けてこっそり覗き込むと誰もいません。たぶん疲れているからと思って再び眠りについたのです。
実のところ
その後も度々同じ様な事があったのですが気にすることなく過ごし、合宿は楽しいままで終わりを迎えました。
しかし帰りのバスの中、1人の女の子が練習の時に一人多い気がしたという事を話し始めた途端、参加した全員がそれぞれに不思議な事にあった事を話はじめたのです。
子どもたちだけならともかく、引率していた師範や大人の人達も体験したのでした。
あそこのお寺になにがあったのかは知りません、でも、なにかがいたのは確かなようで・・・。
二度とそこでは合宿する事はありませんでした。
※画像はイメージです。
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