MENU

ゾンビの起源と日本のゾンビ

当サイトは「Googleアドセンス」や「アフィリエイトプログラム」に参加しており広告表示を含んでいます。

ゾンビと言えば・・・あくまで個人的イメージですが、うすら寒い深夜に月明かりだけがあたり一帯を照らし出す、くたびれて不気味な墓地の中から、次から次へとうごめき這い出す無数の人影。
シワだらけで人とも言えぬ、青白くこけた頬、眼球がなくなり窪んだ眼窟。その表情は、まるでムンクの叫びを思い出させるように恐怖にゆがんだ顔。
男も女も両手を前に突き出しながらゆっくり、ゆっくり、ゆっくりと、生きた新鮮な脳をもとめて、さまよい歩く真夜中の徘徊者ゾンビ。

こんな感じが、アメリカのゾンビ映画の定番だと思います。かたや日本のゾンビは?
そんな、アメリカと日本のゾンビの違いについて書いてみたいと思います。

目次

ゾンビの起源

カリブ海地域にあるハイチ共和国。その土地に根付く民間信仰ブードゥ教に起源を持つと思われているゾンビですが、じつは元をたどれば、中部アフリカのコンゴで信仰されている不思議な力をもつ神「ンザンビ」に由来しています。

「ンザンビ」信仰がコンゴからハイチに伝わり、ハイチの民間信仰ブードゥ教、そしてキリスト教などと交わり生まれたと言われています。

死体を蘇らせる方法ですが、まずは埋められてすぐの遺体を墓地から掘り起こし、完全に腐り切る前にブードゥーの司祭のもとへ運び込むところから始まります。

依頼を受けたブードゥーの司祭は死体の全身にゾンビパウダーと呼ばれる粉をふりかけ、一連の準備が整ったところで、なにやら怪しげな蘇生の儀式を執り行い、ゾンビとしてよみがえらせる。そうやって蘇がえらせたゾンビをどうするのかと言うと、農園などで奴隷として酷使、労働力としてこき使うのです。
ブードゥーを信じる人たちは、大事な家族が死後ゾンビにならないように、死体を盗まれないように監視したり、なかには首を切り落とす者もいたそうです。

ゾンビ事情

本来、ゾンビはモンスターではありませんでした。それがどうして、人を襲い死肉を喰らう醜いモンスターになってしまったのかというと、完全にハリウッド映画の影響だと思われます。
ドラキュラ、狼男、フランケンシュタイン、ミイラ男に半魚人と、同じモンスター群のループに飽き飽きしていた所に現れたゾンビは、ハリウッドモンスター界の救世主だったに違いないと思われます。

一方、日本でのゾンビ事情はと言いますと、最近でこそよく映画やコミックに登場はしますが、活躍ぶりはアメリカに遠く及びません。それにあまり怖さを感じないのはなぜなんでしょう。

日本とアメリカの土地事情や火葬と土葬の違いなど多々ありそうですが、でも日本にだって土葬の時代はあったはずです。そう思い日本のゾンビを調べてみましたら、なんと日本の神話に早々と現れていました。

国生み神話に登場するイザナミとイザナギの神です。女神であるイザナミは日本に降り立つと神を次々と産み落とすのですが、火の神を産んだ苦しみで死んでしまいます。イザナギは悲しみに暮れますが、ついに、死んだイザナミが居る、根(黄泉)の国に赴きイザナミを連れ戻そうとするのです。

根の国のイザナミは、もうすでに根の国の食べ物を口にしてしまったのでイザナギの元へ戻ることはできない、と言いますが、諦めきれないイザナギは、地上に戻るまで決して振り返ってはならないという約束を交わしイザナミを連れ帰るという交渉を成立させます。

急ぎ地上へ戻ろうとするイザナミとイザナギですが、しかし、ひと目だけでも愛しい伴侶の姿をみたいイザナギは約束をやぶってしまい・・・考えるに、イザナミはおそらくは、記録として残る最古で唯一のゾンビではないのか?と思うのです。

日本とゾンビ

平安時代、陰陽師が骨をつなぎ合わせて生き返らせたと言う話はありますが、あれは人造人間の類であってゾンビとは言えません。そう考えると、昔からの日本人の想像力には驚くばかり・・・脱帽するしかありません。

日本のゾンビは墓地から現れるという、あの独特の恐ろしいシーンを使うことはできませんが、日本人の風土ならではのゾンビが必ず出てくるはず。
そう、期待をしたいと思います。

※画像はイメージです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

どんな事でも感想を書いて!ネガティブも可!

コメントする

コメントは日本語で入力してください。(スパム対策)

目次