小学生のころは、他の人が見えないような色々なものが見えていました。
今となってはそれが霊なのか、幼い私の妄想なのかは分かりませんが、不思議な記憶が多いのも確かです。
真っ青な顔をした男性
小学3年生の頃、休憩時間に校内をつかってかくれんぼをするのが流行っていました。15分間の中休みや45分間の昼休憩に、チャイムが鳴ったらスタートして、みんな夢中になり毎回全力であそんでいました。
あるとき私が鬼になって、隠れた友達を探していると通りがかった理科室から音がしたので、つかまえてやろうと静かにドアを開けて中を覗き見ました。すると、教室の奥の方には、友達ではなく真っ青な顔をした30代ぐらいの男性がこちらを凝視しながら立っているのです。
え?と思いながらドアを閉めて、もう一度、ゆっくりと開けていくと男性が見当たりません。
なんだったのだろうと理科室の中を見回していると、休み時間の終わりを告げるチャイムが鳴ったので、急いで教室に戻りました。
気のせいでしょう
ただの見間違えなのかと思い、たいして気にしてなかったものの、次の休み時間はトイレに行きたかったので、かくれんぼをせずに教室を出ると教室から2つ離れた資料室教室のドアの前に、先ほどの真っ青な顔の男性の姿が見えるのです。
相変わらず直立で何も言わずにこちらを凝視していて、どう考えてもそんな男性は学校にいるはずはありません。
気のせいだと自分に言い聞かせ、トイレを済ませて足早に教室に帰ろうとすると、今度はトイレのドアの前に通せんぼするように男性が立っています。
思わず「誰なんですか?」と聞くやいなや、その男性はニヤリと笑ったと思うと突然、見えなくなりました。
あまりの事に気が動転してしまい心底恐ろしくなり、走って逃げるようとすると、教室までいたる部屋の全てのドアに
真っ青な顔の人が立っているように見え、そして全ての視線が僕に向けられると、全員がニヤリと笑いかけてきます。
とにかくそれを振り払うように走り抜け、やっと教室に戻って教室のドアを開けてほっとしたのも束の間、眼の前に真っ青な顔の男性がたちふさがり、ひとこと「おしまい」とつぶやき消えました。
気のせいでしょうか
気がつくと僕は保健室のベットに寝かされていました。
後からクラスの友達に聞いた話では、休み時間の終わる頃、教室に入ってきたと思うと悲鳴を上げて倒れてしまったというのです。
それからはその男性の姿は見る事はありませんでした。
しかし、かくれんぼをすると僕を探して現れるような気がして、休み時間事のかくれんぼに参加するのを止めました。
※画像はイメージです。
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