敵軍が撤退(敗走)する時に残した兵器から研究が行われ、自軍の装備や兵器開発に役立たせることになります。
今回はそのような中から、独軍が鹵獲した連合国軍の軍用機、その塗装の派手さについて書いてみたいと思います。
独軍の塗装
第二次大戦時の独軍と言えば、初期の西部戦線や北アフリカ戦線、泥沼の戦いとなった東部戦線、各地で敵軍の兵器を鹵獲しているのですが、戦闘機などの軍用機について、独軍は他国よりも目立つ塗装をしていたります。
例えば、日本でも南方戦線などで鹵獲した米英軍の戦闘機を本土に持ち帰り、研究のために鹵獲した軍用機を実際に飛ばしています。その塗装はといえば、日本軍の塗装にならい、上面は濃緑色、下面は空色(水色)に日の丸という塗装で友軍機に撃墜されないようにしています。
敵味方の距離が近い欧州戦線でも、英国も鹵獲したメッサーシュミットなどを自国風に塗装をしたりした写真を見たことがありますが、独軍の場合は明らかに「この飛行機は鹵獲した敵軍のものだ」と主張するような塗装をしているのです。
その思惑は?
現在、日本の航空機模型のメーカーが「ドイツ空軍鹵獲仕様機体」として連合国軍の軍用機模型を販売しています。
その塗装を見ると胴体正面は通常の独空軍のものながら、胴体の尾翼近くから後ろ側と機体下面を全て目立つ黄色で塗装し、その上に主翼なら鉄十字、尾翼ならカギ十字を描いていたりします。
オンライン対戦ゲーム『War Thunder』にも、鹵獲仕様の機体として連合国軍の軍用機が登場しているので、その塗装配色を見たことがある人も多いと思います。
さすがに、尾翼のカギ十字は欧州の規制により消されているのですが・・・。
確かに地上から空を見上げている独軍の対空砲部隊にとっては、敵の軍用機なのか自軍が鹵獲した機体なのか分かりにくい。ここまで目立つ色であるなら同士討ちは裂けることが出来るだろうと、独空軍の担当者は思ったのかもしれないですね。
空中を飛んでいる友軍機は難しいかもしれないですが、地上にいる部隊は間違わないように思いますが、さて実際はどうだったのでしょうか?
気になるところです。
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