福岡県のある峠に、日本の都市伝説の中でも闇深い謎が存在する?
日本国憲法が通じないと言われる村、人々から忌避される「犬鳴村伝説」とは?

「犬鳴村」とはどこにあるのか?
犬鳴村とは福岡県宮若市と久山町にまたがる犬鳴峠の旧犬鳴トンネルから、少し外れた脇道を北九州側に進んでいくとたどり着く。その脇道の入り口には「この先、日本国憲法通じません」という文字が書かれた看板があり、その先には世間から完全隔離された村「犬鳴村」があるといわれています。
その村に立ち入った者は決して生きては帰れないとされ、村に入るなり、鎌や手斧、鈍器などを手にした村人が一斉に襲いかかってくる。無差別に殺害の末、被害者の骸は村の中に隠されていると言う伝説があるのです。
ただ実際にその村を見た者はなく、今は「犬鳴ダム」に沈んでいるといわれています。
犬鳴村の正体?
犬鳴村が存在したとする可能性の一つとして、犬鳴村はハンセン病患者を隔離するために作られた村ではないかという説があります。その為に人目につきにくい山中に作られ、病気に対しての誤った認識から外部の侵入者を排除や、村人同士が近親相姦を繰り返して凶暴したなどの、噂が誇張されて広まったのではないかと考えられます。
しかしそういった資料は残っていないので、隠蔽されていない限りはまずありえないでしょう。
また犬鳴という地域は、御譜代組足軽を江戸時代中期ごろに福岡藩が城下町から移住させたという歴史があります。これを曲解すると、あたかも身分による迫害を受けての処分のように思いますが、そんな事実は一切ありません。
過去の事件
犬鳴村の話はもとより、犬鳴峠や旧犬鳴トンネルには様々な怪奇現象の噂があり、その原因として実際に起きた悲しい事件が影響していると言われています。
その一つとして、1988年に不良少年グループが旧犬鳴トンネルの前で集団リンチ事件を起こし、ガソリンをかけて焼死させた極めて凄惨な事件。また2000年には犬鳴ダムにて、死体遺棄事件が発生しているのです。
特に旧犬鳴トンネル付近は心霊現象が絶えない、福岡県で名高い心霊スポットとなっています。
映画化された「犬鳴村」
2020年には、東宝により実際に映画化され、女優の三吉彩花をはじめとして、豪華俳優陣が犬鳴村の世界観を忠実に再現した、犬鳴村伝説の恐怖と歴史の背景にある哀しさを表現した作品のようです。
ただし映画の内容はネタバレになるので詳しくは書きませんが、全般的にホラー好きにはちょっと物足りないというか・・・むしろ、恐怖回避バージョンの方がよりB級映画感が漂い面白いかもしれません。

さいごに
犬鳴村は様々な噂、存在に関しての説がいろいろとありますが確たる根拠は一つもなく、たんなる創作であると思います。
だからこそ都市伝説として面白いです。
※画像はイメージです。
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