東南アジアマイナー妖怪ピー・ガス〜生首が内臓をぶら下げ飛ぶ?

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全国の妖怪マニアの皆さん、こんにちは。
古今東西ユニークな妖怪は数多くいますが、東南アジアの妖怪は意外と知られていないのではないでしょうか?
今回は東南アジア圏の妖怪の中でも、一際グロテスクなビジュアルと性質で人々を震え上がらせる、「ピー・ガス」の解説をします。

目次

内臓をぶら下げて飛ぶ女の生首

お化けのガスーことピー・ガス(Krasue)は東南アジア諸国に伝わる妖怪。特にタイやラオスでの目撃談が多く、奇怪な見た目から恐れられています。
前提としてピー・ガスは女性の妖怪ですが、首から下の部位が存在しません。若い女性の生首に脊髄と臓物がぶら下がった状態を想像していただければ、イメージを掴みやすいでしょうか?

日本の妖怪にたとえるとろくろ首に近く、昼間は女性の体内に潜伏しています。好物は新鮮な生肉や魚ですが、それが手に入らなければ、排泄物や死肉を漁ると信じられてきました。
ピー・ガスは夜行性の妖怪であり、夜になると生首・肝臓・腎臓・胃袋のみの姿で抜け出し、近隣集落の家畜や村人たちを襲います。
徘徊の目的は食事。
首と体の分離時には赤く強烈な光を放ち、それを見た村人たちは「ピー・ガスがやってくるぞ!」と怯え、しっかり戸締まりして家にこもりました。

厄介なのは遠距離をもろともせぬ飛行力が備わっている点で、浮遊中は淡い光を纏い、数十キロ先の村まで飛んでくると言われています。
夜明けと共に元の体に戻り昼間は普通の人間として過ごす点も、ろくろ首と同じですね。
なお昼のピー・ガスは引っ込み思案で人見知りな性格となり、他人と目を合わせるのを酷く嫌うそうです。案外シャイなのでしょうか?

妊婦と関わりが深い妖怪

ピー・ガスは昔から妊婦と関わりが深い妖怪とされてきました。それはピー・ガスの一番の好物が分娩時に排泄される胎盤である為。出産前後の妊婦や胎児も好物で、夜な夜な羊水の匂いを嗅ぎ付けて飛んできます。

ピー・ガスを追い返すには、妊婦の家の庭先に棘付きの枝を飾るのが効果的とされてきました。そうすると内臓が棘に引っ掛かる為、侵入を断念して帰っていくそうです。
ピー・ガスから子供を守りたいなら、胎盤はなるべく遠く離れた場所に、十分な深さの穴を掘って埋めてください。ピー・ガスは嗅覚が優れている為、浅く埋めると勘付かれてしまいます。

ピー・ガスの苦手なもの

ピー・ガスを確実に仕留めたければ、彼女が苦手とする松明と鉈を用いてください。特に火はピー・ガスの天敵で、松明を焚いている間は近寄れません。
家で寝ている本体を狙うのも賢い選択。

ピー・ガスの家を発見した際は、元の体に赤い印を付けてください。するとピー・ガスは本体を認識できなくなり、この状態で夜明けを迎えると苦しみ悶えて絶命します。もっと単純な方法が好みなら、元の体をめちゃくちゃに破壊するのもアリです。

アジアン妖怪ピー・ガス

以上、東南アジアの代表的妖怪ピー・ガスの解説でした。
日本における知名度は低いものの、タイでは彼女が主役のホラー映画が量産されており、徐々にファンが増えていっています。
ろくろ首のルーツをピー・ガスと見なす考察も、妖怪マニアの知的好奇心をくすぐりますね。

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