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スカイフィッシュは複数形

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アニメ『ダンジョン飯』の二期の製作が発表されたようで、めでたい事だ。
テンプレ的なD&D風モンスターの生態や世界設定へのオマージュ感覚があり、楽しめる作品である。
この作品内で、ダンジョンにおける高速飛行使い魔の理想的形状として、スカイフィッシュが描写されている。
語り尽くされた感のあるUMAだが、改めて考えてみよう。

目次

UMAスカイフィッシュ

スカイフィッシュとは、洞窟内など明暗の極端な場所でしばしば撮影されるUMAである。
メキシコのコロンドリナス洞窟は、スカイフィッシュの大量出現スポットとして知られる。
その姿は長い棒に、対になった昆虫様の翅が多数生えた形で、英語圏では「フライング・ロッド(空飛ぶ棒きれ)」とも呼ばれる。

スカイフィッシュがUMAたる所以は、その高速性である。
そのあまりの速さは、肉眼による視認を不可能とし、ビデオカメラやスチルカメラによってのみ捉えられる。
一説によると、時速280kmのスピードで動くという。

新幹線なら視認可能だが、スカイフィッシュのサイズの場合、全く見えなくなるスピードなのだろう。
これによって、「その場所にいたのに気付かない」「後から写真を見たら、目の前を通っていた」という驚くべき「発見例」が繰り返されている。
見えている筈なのに気付かない、すぐそこにいる筈なのに、捕まえられない、そんな、人をおちょくるようなUMAが、スカイフィッシュである。

スカイフィッシュの実在性

スカイフィッシュと同様の写真を撮影する方法は、実は存在する。
カメラの前を、高速で蛾などが横切る事で、「軌跡」が写る。
夜に写真撮影する時、シャッター速度が長くなる事で、自動車のライトや蛍、花火などが筋になって写る事があるが、同じ理屈である。

そして羽ばたく動作、すなわち「開く」「閉じる」の繰り返しで、筋に翅が出たり引っ込んだりする。
なんと、スカイフィッシュは、ただの羽虫で、カメラの特性上そう見えただけだったのだ!
この現象は、奇怪なものでも何でもなく、「モーションブラー現象」という名前まできちんと付いている。

さて、ここまではテンプレである。
物事をオカルトに引っ張り込む時は、悪魔の証明が丁度良い。

すなわち、「スカイフィッシュが存在しないという証明はされていないという」完全無欠の詭弁である。
この理屈なら、我らはスカイフィッシュの存在を信じても良い。WW2における鎖鎌兵同様、スカイフィッシュを信じても良いのだ。

これはちょっと違う空の魚

スカイフィッシュとぶつかると?

スカイフィッシュが存在した時、どのような現象が起きるのだろうか。
どこにでも存在するのであれば、やはり気になるのは衝突時だろう。

スカイフィッシュが時速280kmで飛ぶと仮定した場合、その質量が1gなら、エネルギーは508Jほどになる。
508Jを現実場面で考えると、体重60kgの人間が時速1kmほどで壁に衝突した時の衝撃が、このぐらいのエネルギーだ。
大したスピードではないと思うなら、実際に壁にぶつかってみると良い。思いの外強烈である事に気付ける筈だ。

更に深刻なのは、衝突面積の小ささである。
エネルギーは接触面積に比例する。
目に見えぬほどの大きさとなれば、針と変わらない。
こんなものが508Jでぶつかれば、身体を容易にぶち抜かれる。
軍用拳銃の標準規格である9mmパラベラム弾のマズルエネルギーが494Jだから、どれほどの威力か分かるだろう。

では、スカイフィッシュが極めて脆い場合はどうだろう?
砕け散る場合、そちらにエネルギーが取られるし、質量が限りなく小さくもなり得る。
だが、それは無理がある。
脆いものなら、衝突した瞬間に死んでしまう。そんなに簡単に死んでいては、種が存続出来ない。
「肌に感じない」という質量は、雨粒よりも小さい。
つまり、壁や雨粒に衝突するだけで死ぬという事だ。

残る方法は、回避だけだ。
だが、そんなに上手く回避出来るものだろうか。
いや、1つ方法がある。分離による緊急回避。
すなわち、オープンゲットである。

「スカイフィッシュ」という形

スカイフィッシュの衝突エネルギーは、本体の質量に比例する。
スカイフィッシュが群体であるなら、危険を感じた時、分離による回避でダメージを軽減出来る。
つまり、スカイフィッシュは、ムカデ人間よろしく、羽虫が連なって飛んでいるという事だ。
危険があればオープンゲットで100パーセント回避、という訳だ。

連なって飛ぶと、かえって遅くなると思うかも知れないが、漫画『パーマン』のパータッチを思い出して欲しい。
パーマン達は、横または縦に繋がる事で、スピードが加算される。
創作と侮るべきではない。
藤子F不二雄は、「すこしふしぎ」などと擬装しているが、その本質はディープなSFヲタクだ。
何の根拠も無くあのような描写をする道理がない。
現に、電池も直列にする事で、出力は高まるではないか。

人間とスカイフィッシュ

だが、スカイフィッシュが分離する瞬間を、人間が検知出来ないの、やはり違和感がある。
ごく少ない確率だとしても、試行数がバカにならない。
にもかかわらず、1件たりとも目撃例がない。

この徹底ぶりは、偶然では成り立たない。
これは、スカイフィッシュが人間の認識、すなわち脳波の動きなど察知する超感覚を持っていると考えた方が腑に落ちる。脳波により、意識が向いた状態を検知したスカイフィッシュは、常に人間の死角を飛び回り、認識の瞬間にオープンゲットする。
人間の意識は、事実から0.5秒ほど遅れて来るという説もある。
この場合、0.5秒のうちに分離してしまえば、「連なっていた」という認識は、上書きされてしまうのではないか。

肉眼に対する隠蔽は完璧だが、人間の脳波の動きにワンクッション入るカメラ、そもそも人間がいない固定カメラなどの前には、うっかり姿をさらしてしまう。

或いは、人間の認識を直接操る能力を持っているかも知れない。
その場合も、「存在するけれど見えない」という結果をもたらす。
その性質が人間に解析されれば、一方的に思考を操る技術すら生み出されるかも知れない。
だが、このような技術を、人間が使いこなせるだろうか。

スカイフィッシュよ、見つからないでいて欲しい。
まだ、人間には君らは早すぎる。

※画像はイメージです。

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