宝くじ陰謀論において、トップアイドル的地位を誇るのは、当選番号の操作だろう。
宝くじの高額当選番号には
- 売れ残ったくじから番号が選ばれている
- 関係者や有力者のくじの番号が選ばれる
- 最初から番号が決まっている
といった陰謀論がある。
そこに描かれるのは、庶民であるあなたからお金を騙し取り、権力を持つ誰かに利益を与えるという構図だ。
だが、この陰謀論は、あまりに単純すぎる。
更に奥があると考えた方が良いのではなかろうか。
当選番号操作は技術的には可能
まず、宝くじの当選番号が操作されているという陰謀論について考えよう。
宝くじに類するものは複数あるが、一番知名度と当選金額の高い「年末ジャンボ宝くじ」に絞る。
抽選会は公開された会場で実施され、動画配信もされているので、誰でも見る事ができる。つまり、衆人環視の中で抽選される。
2025年の抽選は、12月31日に東京オペラシティコンサートホールで実施された。
抽選の具体的な方法は、高速回転する的に矢を射出し、命中した部分の数字が当選番号となるという方式で、これが各桁分繰り返される。
直接矢を射る部分は機械式になっており、号令に合わせ「引き金」に相当するスイッチを操作するのは人間である。
2025年の場合、発射の号令は都知事の小池百合子氏がかけた。
陰謀論通りに番号操作が存在する場合、この矢を思った通りの位置に当てる必要がある。
衆人環視下にあるため、的の部分に何かを仕込むのは難しい。
人間の視力は、イメージ以上に細かく、違和感を容易に見つけ出せる。
では、矢の方はどうか。
こちらには操作の余地がある。
回転する対象の特定の場所を狙い射出するという機構は、既に実在している。第二次世界大戦期に運用された、プロペラの後ろについた機銃がそれである。
自らの射撃でプロペラを破壊しないよう、機銃はプロペラの回転に合わせて、発射と休止が繰り返される。
オンオフスイッチはプロペラと機械的に連動しているから、プロペラの回転速度を上げても緩めても、機銃はプロペラの隙間を撃つ事ができる。
矢のスピードは機銃には劣り、距離もあるが、的の回転速度が遥かに遅いため、電子制御などがあれば狙う事は容易だ。
そして、日本の抽選は、射出の瞬間に何故か会場を暗くし、大音量で音楽をかける。
何かを隠す為と思って見れば、そのようにしか見えない。
「番号操作不正は囮」説

だが、この抽選部分には不正はないのではないか、というのが私の推測である。
不正が可能である事と、それが実際に行われている事とは違う。
そして、その瞬間可能である事と、継続して極秘裏に可能である事は、大きく違う。
仮に、宝くじで不正が行われていたとする。
最初の宝くじの実施は1944年だ。
80年以上も、告発する者が内部から誰1人出て来ない。
こんな事があるだろうか。
抽選に関わる人間全員を1つの意思で掌握するのは難しい。
胴元たる担当銀行や自治体の人間だけで終わらない。抽選器の製造業者や、会場設営のスタッフの目もある。
そして、大手弱小問わず報道関係者が不正をネタとして追ってみた事もあったろう。
「大きな権力が、それらの疑惑を情報操作で消し去った」
というのは、陰謀論の文脈で時折出て来るが、これは神が全てを片付けるタイプのぶん投げ論法と一緒で、論ずるに値しない。
そこまでやれるディープステートが存在するなら、我らの自由意志そのものに意味がなくなる。
宝くじの抽選に不正はない。
不正はないが、抽選の方式に不正が可能な方式を使い、抽選の瞬間に不正を隠蔽しているかのような効果が使われ、実際の当選者を公表する事も決してない。
これは逆に、敢えて不正を疑わせているのではなかろうか。
他の何かを、隠す為に。
宝くじ1等賞金は誤差
手品において、観客に道具を確認させている間に、他の仕掛けを済ませるというのは認知の隙を衝く一般的なテクニックだ。
我ら庶民にとって、宝くじにおける1等当選金は、宝くじの最大の関心事だ。
だが、立場を逆にしてみると、見え方は全く違う。
令和6年度の場合、宝くじ公式サイトによれば、販売実績:7,598億円のうち、
- 当選金:3,529億円(約47パーセント)
- 印刷・売りさばき手数料等:1,218億円(約16パーセント)
- 公共事業等:2,750億円(約36パーセント)
- 社会貢献広報費:101億円(約1パーセント)
となる。
この膨大な金の動きの中で、1等賞金など、誤差でしかない。
例えば、実際の売上げと、販売実績の間に僅かでも隙間があれば、それだけで1等を何度当てても届かない額になる。
それだけの余剰資金が誰かの懐にプールされ、宝くじの胴元の立場を強めるために使われていたとしたら?
例えば宝くじの胴元が管理するシステムのトラブルで日本全体に迷惑をかけた時、このプールされた金は、権力者を懐柔し、大手マスコミ上層部を黙らせ、事態をなあなあで済ませる事にも役立つ。
そんな出来事は、なかったろうか。
だが、庶民は抽選に不正があるのか、という部分ばかり見て、販売実績が本当に実態通りなのかという部分は気にも留めない。
買うばかりが夢じゃない
宝くじで夢を買うという方は、その辺りの事を考えてみると面白いかも知れない。
陰謀論は、良くも悪くも夢を広げてくれるものだ。
夢が良いものとは限らないが、世界が広がる事は間違いない。
※画像はイメージです。


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