第一次世界大戦でロシア軍は女性部隊を前線に投入しました。
その史実に基づく映画が2015年のロシア映画「バタリオン~ロシア婦人決死隊VSドイツ軍~」。
知られざる女性部隊の戦いの作品を紹介します。
ロシア革命直後のロシア
舞台は帝政ロシアが倒された革命直後のロシアです。
革命で誕生した臨時政府はドイツとの戦争を続けていましたが問題がありました。
前線の将兵にやる気が無くなっていたのです。
兵士たちは独自に委員会を作り戦闘を行う事を拒否したのです。
臨時政府はこの事態に婦人部隊を編成して前線の機運を変えようとします。
前途多難な婦人部隊
臨時政府は婦人部隊の入隊者を募集します。
多くの希望者が来ますが長い髪を切る時点で入隊を辞退する者が出て訓練となれば坂を下るのも躊躇するするというほどでした。
隊長のマリア・ボチカリョーワは頭を痛めます。
しかし訓練が完了したと認められないと前線に行けない。
このまま終わるのは嫌だと婦人部隊の皆は団結して訓練の完了を認めさせるほど熱心に自らを鍛えます。
軍の上層部は婦人部隊を認めますが今度はボチカリョーワを隊長から解任する企みが起きます。
部隊解散の危機に立たされますが婦人部隊は司令部の前に整列してボチカリョーワの釈放を待ち熱意が通じてボカリチョーワは解放されようやく婦人部隊は前線へ向かいます。
前線での困難
苦難を越えて前線へ来た婦人部隊でしたが苦難はこれからでした。
前線に来るや女だと見下して男の兵士達が集まります。
婦人部隊は銃を構え色欲にボケた男達を追い払い前線の陣地で配置に就きます。
そこでも敵であるドイツ兵が酒と食べ物を持って現れる始末で緩んだ戦場の実態を知ります。
しかし捕らえたドイツ兵を後送中の兵士がドイツ兵に殺されてしまう洗礼も婦人部隊は受けます。
婦人部隊が来ても一向に戦う気が少しも無い男性兵士と兵士達を統率する事を諦める指揮官は変わりません。
それでも臨時政府は大攻勢を計画します。
多くがやる気が無い中で婦人部隊はドイツ軍の陣地へ突撃するのです。
知られざる戦いを見る。
第一次世界大戦のロシア革命後に続いていた東部戦線の戦いを舞台にした本作。
日本では馴染みがなくミリオタでもマイナーな分野ですがロシア革命で生じた兵士委員会による厭戦機運の特殊な環境と孤軍奮闘する婦人部隊の姿は知らないからこそ新鮮に見える作品だと思います。
男尊女卑が色濃い世界でタフに生きるボカリーチョワ隊長の姿は泣けます。
映画『バタリオン ロシア婦人決死隊VSドイツ軍』予告編
(C) バタリオン ロシア婦人決死隊VSドイツ軍 Corner Work
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