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シベリア出兵を漫画化!安彦良和の「乾と巽~ザバイカル戦記~」

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「機動戦士ガンダム」などアニメ作品のキャラクターデザインで有名な安彦良和氏は漫画化としても活動しています。
そんな安彦先生が最後の作品と称するのが「乾と巽~ザバイカル戦記~」です。
大正時代のシベリア出兵を題材にした本作を紹介します。

目次

シベリア出兵とは?

(C) 乾と巽-ザバイカル戦記- 安彦良和 講談社

第1次世界大戦末期の1918年(大正7年)にシベリアにあるチェコ軍救出を名目に日本やアメリカなどがシベリアに出兵

実際は前年のロシア革命で誕生した後にソ連となるロシアの共産主義政権を倒すまたはロシアの内戦に介入する為でした。
日本軍はシベリアに一番近い国であり7万人以上の兵力を派遣しました。

砲兵と新聞記者

(C) 乾と巽-ザバイカル戦記- 安彦良和 講談社

主人公は第七師団の砲兵である乾軍曹と浦塩新報の新聞記者である巽です。
乾は遠くでも当て種類の違う砲でも扱える砲兵として能力が高い。

巽はロシア語が話せて正義感が強く相手が誰でも自分の意見をぶつける。
と言う二人が主役です。

砲兵乾ロシア軍に

(C) 乾と巽-ザバイカル戦記- 安彦良和 講談社

日本陸軍第七師団の砲兵である乾軍曹は師団長の命令を受けます。
共産政権側の革命軍と戦う日本軍のドプ名群であるセミョーノフ軍でセミョーノフ軍の砲兵を教育せよと命じられます。
乾はセミョーノフ軍に居る日本軍士官である黒木大尉の指揮下に入ります。

しかし肝心の大砲は日本人義勇兵隊が持ち出してしまっています。
それでも残るドイツ製の迫撃砲を使い日本人義勇兵の暴走を止めます。
そして乾はロシア軍の制服を着てセミョーノフ軍のロシア兵を引き連れ前線に向かうことになるのです。

シベリア

(C) 乾と巽-ザバイカル戦記- 安彦良和 講談社

主役の一人である乾が砲兵なので戦闘場面の多くは砲撃だ。
「転把回せ!」「信管切れ!零秒時!」
など大砲を扱う台詞が次々に出て
砲兵での戦闘場面とはいえ突撃して来る革命軍と至近距離で撃ち合うなど迫力のある描写もあります。
砲兵好き(と言うミリオタは居るのか?)には良い作品でしょう。

また日本陸軍や欧米軍・革命軍にセミョーノフ軍・日本人義勇兵と第1巻だけでもシベリアに集まる混沌ぶりが出ています。
安彦先生は以前に満州国を舞台に関東軍や抗日パルチザンの間に挟まれ激動の時代を生きるモンゴル人青年を主人公にした「虹色のトロツキー」でノモンハン事件を描いており日本史でもあまり取り上げられないシベリア出兵に光を当てた作品になると期待している作品です。

著:安彦良和
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(C) 乾と巽-ザバイカル戦記- 安彦良和 講談社

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